3ヶ月前ほど前の話ですが、漫画に描いたように美容院でお会計申告の際間、違えてしまい、5ユーロほど安く払って店を出てしまいました。
午前中に美容院に行き、「あ!もしかして!」と、
これに気がついたのが夕方。子供に聞いても他の人に聞いても
「あ〜、それは仕方ないね…。次回は気をつけたらそれでいいんじゃない。」
と皆口を揃えて言うのです。
そもそも「分からないならなぜ聞き直さない?」と思われる方もいるかもしれません。
が、これが結構難しい。
頭がクリアな時はしっかり聞き直したりできるのですが、ぼんやりしている時、
頭が働かない時なんかは全然ダメで、しかもどう聞き直せばいいかが出てこない時、
余計なことを話すことで逆に混乱を招きそうな時は、そのまま流してしまうこともあるのです。
これはやはり母国語では起こらないことなので、そこは異国に住む難しさなのですが。。。
さて、久々に日本の道徳なる教科の教科書を読みましたが…
ドイツと価値観が違いすぎて久々にカルチャーショック!(笑)
まず、この漫画で次男ワタが読んでいた話は
「たこ焼き屋で350円を買うのに500円を出したら150円のお釣りのはずが、
店主の間違えで200円返ってきてしまった。主人公たけしはそのお金を握ったまま、
たこ焼きを頬張りながら、弟と話し、やはり返しにいくことを決める。そして返して褒められる。」
みたいな内容だったのですが、ドイツだったら、もしその場で気付いたら返すけど、
家に帰ってきてまで返す人はまずいないでしょう。(日本でもいないか?^^;)
と言う以前に、ドイツは店員さんのお釣りの間違えがめちゃくちゃ多いので
逆バーションの方が日常茶飯事なのですが…。(汗)
まあ、お互い間違いに関しては「次は気をつけよう」程度の緩い面もあるので、
外国人で間違いの多い私としては非常に助かってはいるのですが…。
しかし、他の物語も読んでて思ったのですが、日本の道徳教育って主に
「自分がとった態度に相手がどう思ったか。その時〇〇さんはどんな気分になったと思うか」
と言った相手の心を読み取ることと、自分がとった行動に対する反省を促すことに
重きを置いているんだな、と。
それに対しドイツでは
「自分の意見や考えを相手に分かってもらうためにどのように伝えるか」
が非常に重要であり、また反省よりも次にどう活かすかを重視されるので、
日本に比べてみんなあまり失敗を引きずらないと言うかケロリとしている気がします。
なのでドイツ生活に慣れてしまうと、相手に言いたいことが言えずに泣いたり、
ムスッとしているシーンなんかでは
「なぜここで話し合いをしない!?」
とツッこんでしまう訳です。
もちろん、「相手を思いやる」「相手の身になって考える」といったことは
世界中どこにいても人間として非常に大切なことだと思いますが、
これが度をすぎて「相手の心を読む」レベルになってしまうとしんどいです。
「ラインの返信がこない」だの「心の読み間違えでママ友間トラブルになってしまった」
だのの本当に小さいことでストレスを抱えることになってしまう。
私もどちらかというと元々はそのタイプでもあるので、
ドイツ生活当初は本当に苦労しました。
特に外国語というハードルもあるため頑張って注意しているのに、間違えは日常茶飯事。
いろんな人に迷惑をかけ、謝ってばかりだったり人の顔色ばかりを窺っていると
そちらの方が信用されないので、だんだんとドーンと構えるようになりました。
今思うと、一体何に怯えていたのだろうか、私は…。
ドイツ人もそうなのですが、移民の人のハートはそれ以上に強い人が多く(笑)、
小さいことでチマチマ悩んでばかりの私にとって本当に羨ましい限り。
ガラスのメンタルではあっという間に病んでしまうので、
欧州に住むならば、心臓にどんどん気を生やして生きるしかありません。
もちろん図々しくしろというわけではなく、
「人は人、自分は自分」という気持ちをしっかり持つということです。
「人の心は読むものではなく、分からなければ尋ねるもの」
「自分がどうしたいかを相手に伝えること」
「相手の失敗を許すこと」
「自分が悪くないのに、空気で絶対に謝らないこと」
人のことを思い、気遣うのが得意な日本人にとって意外と難しい項目かも知れませんが、
ドイツで生きる上では重要なポイントかと思います。
あ、この5ユーロ分は次の時にチップで払っておきましたよ〜。
コメント
コメント一覧 (9)
っていうところからすでにカルチャーショック
そうですよね〜!笑
この点で色々と思い出したので次のブログのネタにさせていただきました。W
ドイツ人の捉え方、私はとっても参考になりました。私は日本的な考えでチマチマ考えてしまい、危うく、そんなループを子供たちに教えてしまうところでした。
もちろん、お金も返しに行ってしまいます。
ですが、失敗に対して次はこうしたらいいんだ!と常に出来たら、とてもポジティブでいられそう。こちらで学び今心がけてるとこです。
ドイツ人の捉え方とか子育て的な事を書いた本、ご存知でしたら教えて下さい。日本で購入可能だとありがたいです。
もちろんお金返しにいくのはいいことですが、私もそれ以上に臨機応変さは生きる上で大事だなと思うようになりました。私はドイツで失敗する事も多くあり当初はいつも嘆いていたのですが、今は失敗したり迷惑かけたら、次は誰かを助けてあげればそれでいい!と思えるようになりました。実際先日も荷物をたくさん持った人にドアを開けてあげ、エレベーターのボタンを押したらすごく感謝されて気持ち良かったです〜^^
さて本ですが、
ドイツニュースダイジェストで連載をされていた内田博美さんの子育て記事
http://www.newsdigest.de/newsde/column/kosodate/5479-41/
ドイツでの子育てのリアルな話が書かれていて素晴らしいと思います。現在は少し異なる点もあるかもしれませんが、思想的にも偏った点が一切なく描写も丁寧で素晴らしく私もよく参考にさせていただいていました。
サンドラ・ヘフェリンさんの書籍
ドイツと日本人のハーフの著者はネットの記事やエッセイもよく書かれています。人によっては偏った印象をもたれるかもしれませんが、リアルですし私は彼女の考えに賛同できる点も多くて好きです。彼女の著書はとても「ドイツ人らしい」と感じています。
ながらりょうこさんの漫画「ネコと私とドイチュランド」
こちらはドイツ人ではなく日本人から見たドイツの生活を描いています。「ドイツ生活あるある!」な上にドイツの生活をまるでジブリの世界のように素敵に描いていて読んでいるだけでほっこりしますよ。
また他にも思いついたら書いてみますね〜。
ユウさん
お返事をくださって感激です!
そして作家さんも沢山教えてくださって嬉しいです。
さっそく読んでみます。
子育てをしていると、なんとなく視野が狭くなり固定観念に縛られてしまってる自分がいます。
また、回りのママにあわせてしまったりも。色んな書籍を見て自分なりの軸を見つけられたらいいなと思います。
また、ユウさんのブログでドイツの日常が知れ少し世界が広がります。
インスタの方のイラストもいつも素敵で海外の空気感があって、大好きです。いつか素敵な作品を購入出来ればと思ってます。
応援してます!
こちらこそ私のブログがマナツさんの生活にいい影響を与えているのであればこんな嬉しいことはありません。ありがとうございます。私も人の目を気にするタイプでしたが、こちらに来て新しいものがインストールされた感じです。人によって受ける影響は様々ですが私にはいい影響だったと感じています。
絵については密かにアートポスターを販売する会社と今まさに話をしているところで、そのための数点描き下ろしを作成している最中で、今後ポスターとして販売される可能性がありますのでまた正式に決まりましたら告知させていただきますね♪
わービッグニュースですね!ポスターでしたら、私のような者も購入可能ですね☆
ブログのマンガもおもしろい明るいタッチで楽しいですし。絵具で描かれたおしゃれな人物画や海外の風景画がとても素敵で好きです。
発表を楽しみにしてます!!
わービッグニュースですね!ポスターでしたら、私のような者も購入可能ですね☆
ブログのマンガもおもしろい明るいタッチで楽しいですし。絵具で描かれたおしゃれな人物画や海外の風景画がとても素敵で好きです。
発表を楽しみにしてます!!
元々ずっと漫画のようなイラストを描いてきたので、今このようなアートを描いているのが本当に新鮮で楽しいです。手軽なお値段で購入できるはずですので是非ともご利用ください。また告知させていただきますね^^