まず、日本よりもテラス席で食べる習慣がある点。
ドイツ人(というか欧米全般)は外での食事が大好きなので、レストランやカフェでも天気のいい日はテラス席から埋まります。ドイツの夏は蚊がほとんどいない上に湿度が低く、外の空気がとにかく最高なのです。ということで以前よりテラススペースが確保されている店が多く、外食でも密集密閉した空間での飲食を避けられる店が多いのです。
次に料理をシェアする習慣がない点。
こちらではビアガーデンでもイタリアンでも基本一人一品オーダーが基本であり、シェアして食べる習慣がほぼありません。スペイン料理のタパスや前菜やちょっとした小皿料理なんかはシェアすることもありますが居酒屋でも基本自分のオーダーしたものを食べて飲み、テーブルでお会計。複数で飲んでいても全て別会計にすることが可能です。なので日本の飲み会のように飲まない人も割り勘で払う、といった下戸の夫曰く「不条理さ」もないので(笑)ドイツの居酒屋は意外と酒飲みでない人にも優しい面があります。まあ、「のんべえ」の私としては色々とみんなでワイワイつまめる日本の居酒屋は大好きなのですが、コロナ禍ではドイツ式の方が安全と言えるかもしれません。(うっかり直箸で取らないなど、気をつければ日本式でも大丈夫でしょうが)
そんな傍目に見ると全く以前と変わらない様子で伸び伸びとオープンしてそうに見える飲食店たちですが、実は現在数々のルールがあります。
万一コロナが発生した際の感染経路を追うためにも、名前と連絡先を記入し、店側はそれを週数間保管する義務があったり(写真のように着席するや否や記入用紙を渡される)、テーブル間は1.5メートル開ける、同テーブルに2世帯または10名までの着席が可能、席を立つ際はマスク着用…など州で定められた細かなルールがあり、守れない際、店側は罰金等の罰則があります。面倒ではありますが、逆に気持ちの面では安心です。専門家の意見をもとに作られたルールなのである程度説得力がある、またルールも州で一律、という点がクリアで分かりやすい。飲食店は料理のプロですが、感染症対策のプロではないので、これに関しては国や州がある程度の強制力を持ってくれた方がいい気がします。(あくまで私見ですが。)もちろん、密度の高い飲み屋街などはこうした対策も難しく、ドイツでもお隣フランスでも政府からの援助金があれどもロックダウンにより全ての飲食店が生き残れたわけではありません。このウィルスは予想以上に掴みどころがない点も多く、結果対策に正解はないのでしょうが、飲食店は飲食店の仕事を、州は州の仕事を、研究所は研究所の仕事を、と個々の専門分野である自分たちの仕事をこなす点はドイツらしいなと感じます。
ところで本日はあまりに天気が良く、狭い家で煮詰まっていたのでついに久々に近所のカフェにふらりと行ってきました。今まで当たり前のことだった「ふらりとカフェ」ですが、もう今では感無量です。危なくドイツ語で「Herrich!」(素晴らしいわ!)と叫んでしまいそうでしたよ(笑)。いや叫んでもいいのですが。。。カフェ、やはり大好きです。
日本にもドイツにも素敵なお店はたくさんあります。どうかコロナ禍でも無事に少しでも生き残れますように。カフェ好き、酒好き、外食好きな私の切なる願いです。
コメント
コメント一覧 (2)
ドイツでは今そんな感じなんですね
確かに日本よりも徹底してる(感染者数の違いもあるからでしょうが)のですね
シェアしない、というのもはじめて知りました
なんか、海外の人とかは、パーティーとか好きだし、大皿でどーん、をシェアしたりするのが多いのかと…思ってました…
(日本から一度も出たことないので…勝手なイメージです)
私も今日久しぶりに一人外にランチしに行きました
まだどの国でも油断してはいけませんが、少しずつ日常を取り戻していきたいですね
私もこっちに来るまでめっちゃシェアするイメージがあったんですよ。。。なので当初はレストランなどでピザなどを頼んで「どちらへ?」と聞かれると、「真ん中にでもおいてください」みたいなことを言ってたりしたのですが、ウェイトレスさんに不思議そうな顔をされていました。(シェアしたいんです、と言うと、納得しますが)勿論パーティとかでのブッフェスタイルは日本同様に大きいお皿から取り分けますよ。コロナ禍の今はあんなパーティスタイルがちょっと嘘のようです。日常が少しづつ戻りますように。