本帰国が決まったものの、あまり実感がなかった我が家。
2月中旬ごろまでは意外と出来ることがなくて、のんびりと過ごしていました。実際に大きく動いたのが最後の3週間。この期間、感傷に浸る間も全くないほど急ピッチで準備が進み、しかしその合間にたくさんの送別会をしていただきました。
とはいえ、もちろん通常とは違います。
普段ならカフェやレストランでワイワイと大人数で集まり、賑やかな送別会になるところが、現在は全く飲食店内で飲食ができない状態のドイツ。さらにコロナ禍のルールに従い、会えるのは1回1家族のみ。
ですので親しかったご家族や友人たちと1組(または1家族)づつ、相手の家または我が家で会い、天気が良ければ出来る限りテラスやお庭でお茶をしたり食事をしたり…。長時間ではありませんでしたが、工夫してじっくりと楽しい時間を過ごすことができました。
クスクスは大量に作ってくれたのですが残りはお家で食べなさいとお弁当のように包んで渡してくれました。
クスクス、たっぷりの野菜にスパイスにお肉が入って栄養たっぷりで、ものすごく美味しい!
スパイスの香りがするのに日本人好みの優しい味が大根やにんじんにしっかり染み込み、ほっこり。引越し準備で心身ともに疲れ切った私たちの体を癒してくれました。
コロナ禍以前はたくさん旅行をしましたが、私としては南ヨーロッパの方が食的には美味しいものが多く、北はイマイチ。。。という印象。南の料理の方がフレッシュな魚介や野菜がふんだんに使われた暖かい食べ物が多いので日本人の口に合うかと思います。
アフリカ大陸ですが南に位置するモロッコの食も然りかと。
実はドイツ滞在中に行きたかった場所の1つでもあります。残念ながら叶いませんでしたが。でもこうして本格モロッコ料理を家庭でいただけるというのは本当に嬉しかったです。これはやはりインターナショナル国家、ドイツならではかも知れません。
送別会の話に戻しますが、残念ながらやはりコロナ禍で会いたい皆さん全員に会えたわけではないし、連絡も出来ずじまいという人も結構いました。
が、人づてに知って、ワタの幼稚園時代の先生が電話をくれたり、幼稚園時代のお友達家族がビデオ通話を申し出てくれたり、たった5分程度の立ち話でいいからと家庭教師の先生が我が家に立ち寄ってくれたり…本当に5年半という期間で接した人の多さ、積み上げてきた思い出や経験、そしていろんな方にお世話になり、そして我が家のことを愛情を持って接してくれた人たちがこんなにいたのだと思うと、胸に熱いものが込み上げてきました。
そんなようやく慣れてきたと思ったドイツ生活を終了し、日本で新生活を始めることに対し今の私の心境としては、寂しさと不安、そして希望と喜び、懐かしさ、カルチャーショック、という感情が複雑に入り混じった状態です。
ただ幸いなことに子供らは日本の学校に対して不安以上に憧れがあり、とても楽しみにしています。もともと全く言葉が通じなかったドイツでここまで自分たちはできたのだから、言葉の通じる日本の学校なんてなんの問題もない!と思っているようです(笑)。まあ、私にはその楽観性がないので、ある意味ドイツ人らしい自信で羨ましいというか。。。
ということで、これからこの連載の舞台はドイツから日本に移ります。今後は帰国子女ならではの驚きや面白さ、悩みなどを中心に、子育て日記を綴っていくつもりです。そして引き続きドイツのことも。