日本では受験をする際に必要不可欠と言っても過言ではない塾や予備校。

では受験のないドイツではどうなのか…

ということで今回はドイツでの塾事情についてお話しします。



ドイツでは4年生で小学校を卒業し、次の中高一貫校を決めなければならないので、3年生頃から親も子供もなんとなくそのことを意識し始めます。


(大学進学向けギムナジウムか、職人を目指すレアルシューレなど、その人の希望や能力に応じた学校を検討し、先生が推薦状を出す。入学はその推薦状と通知表を持って希望の学校に面接に行くのです。合格通知がきたら晴れて入学が認められます。)


特に近年はドイツでも子供を大学進学させたがる親も増えているのでそれを聞くと「受験戦争」的なものを想像される方もいるかもしれません。

が、そんなガリガリ勉強している小学生、こちらでまず見たことがない(笑)。


小学生から塾に通っている子もほとんど見たことがありません。


というのもドイツの成績評価は日々の筆記テストに加え、同じくらい授業態度や授業中の発表、勉強への姿勢などが考慮されるので、基本的にはギムナジウムに入りたいからといって塾などに通って特別にものすごく頑張らせる必要はなく、基礎的なことが7〜8割以上理解できているかが重要になってきます。


つまり日常生活において学校での勉強をきちんとやることが大切になってくるのです。


ではいつ家庭教師や塾が必要なのか。


まずは我が家のような外国人家庭や移民家庭。


うちの子の周りでも移民の背景を持つ家庭で、かつ親が熱心な場合、週に1回程度の家庭教師を雇ってる場合が多いです。家庭教師はお高いイメージがありますが、大抵は相手と交渉して大学生などに1時間10ユーロくらいでお願いするなど、融通も効いてマンツーマン なので、むしろドイツでは塾よりも普遍的な存在です。


先日子どもニュースを見ていたら、生活の苦しい家庭向きに無料でマンツーマン授業をしてくれるオンライン家庭教師「Hydee!」の紹介がされていました。


また一般のドイツ人家庭でも子どもがギムナジウムの中3くらいになってくるとさすがに親も見れなくなってくるので塾通いする子も増えてきます。 英語の授業でもシェイクスピア原文読んだりするらしいので…。

まあ、これは日本も同じですよね。私が微分積分教えらるか〜い!
12.11.2020

ただドイツと日本、塾や家庭教師に違いがあるとするなら、「受け身」ではダメだということでしょう。

我が家も家庭教師の先生がいますが、先生側からあれやこれやと提案してくることはほぼありません。基本的に「わからないこと」を聞くだけ。


苦手なポイントを相談すればそれに合う参考書などを探してくれることもありますが、基本的には子どもの足りない部分をチェックして教材を用意するのは私の役目。


今はオンラインでやっているので前日までに長男次男各1時間分時間が持つような教材を準備し、メールで送っているのですがこれがなかなか苦痛。。。


日本での受け身生活にすっかり慣れていたので、ドイツ生活は本当に頭を使う機会が多く苦労しています。何事においても金を出して全て解決できるわけではないのがドイツ。


だからこそ不動産も介さず家を探したり、友人とキッチン組み立てたり、個人で車を売買したり、できる限り子どもの勉強を見てあげたりするんでしょうね。^^;