さて、デュッセルドルフに到着。パレード凱旋の中心地に着くと仮装した人でいっぱい!。。。
ですが思ったよりごった返していないのはやはり雨のせいでしょう。


耐えられないほどの寒さではないのですが、冷たい小雨が降り続け、しばらく立っていると指先が悴んでで来る寒さ。確かにこの天気でパレードきついな。。。と、少しでも暖を取るべくスタンドで買ったポテトなどをかじりながらパレードが来るのを待ちました。(とてもじゃないけどビールを飲む気にはならない!) パレードの時間が近づくにつれ人がどんどん増えてきてようやくパレードが開始!パレードの参加者は企業や、スポーツや音楽のチームなどで構成されたそれぞれの団体が、各自オリジナルのパレードカーに乗り込み(パレードカーなしで行進するチームもありました)、「ヘラウ!」と叫びながらお菓子をばら撒き続けるというもの。(当然それを子供たちは知っているため皆、袋を持参。帰る頃には袋たっぷりの持ち切れないほどのお菓子が手に入ります。)

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しかしパレードは「楽しくて可愛い」だけではありません。


パレードの中には13台の世界情勢や政治風刺を張り子で作成した「モットーカー」も走ります。デュッセルドルフ のモットーカーはJaques Tilly氏による作品で、かなり刺激的。というかこのような過激な社会風刺カーはドイツのカーニバルでの風物詩らしく、カーニバルの観客もモットカーが来るたびカメラを向けていました。
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例えば、オーストラリアの火事を思い出させるカンガルーが燃えているオブジェには「オーストラリアは世界中に」と書かれ、その体の世界地図の至る所で火災が起こっているなど、どの作品もわかりやすく、かつ見応えたっぷりなものばかり。また、環境少女グレタさんが「世代」と「親」を険しい顔で摘み上げているオブジェだったり、ブリグジットだったり、トランプ氏だったり、ドイツの政治家風刺だったり。。。と、日本なら完全アウトなものばかりがずらずらとやってきます。

もともとカーニバルは「無礼講」な日だったらしく、その日は何をしても許されたそうで政治批判なども堂々とできるところからこうしたモットーカー文化は生まれたそうです。 ちなみに今回一番の目玉は2月19日にドイツのハナウという都市で起きた極右思想の男の外国人殺害事件を受けて作られたオブジェ。

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大きな口を開けた犯人の口から「人種差別」の文字が入った銃が相手に向けられています。顔には「言葉は犯行に」という文字。わたし自身もこんな短期間しかなかったにもかかわらず思いを込めて作り上げたJaques氏の情熱に胸を打たれました。 しかしパレード、見応えがあるなんてものじゃない。。。2時間ほどずっと見ていましたが一向に終わる気配などありゃしない。。。その場を後にして遠くから眺めるとまだまだ恐ろしく続くパレードの車。。。全部見たら多分4時間くらいはかかるのではないでしょうか。いやー、1人でしたが予想よりずっと楽しめました。


これで誰かと一緒で天気も良ければ最高だったのですが^^;