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国が違えば、同じ職種でも内容が違う。

イラストレーターという仕事に関していえば、それが強く現れていると言っても過言ではありません。

日本を離れて知ったことーそれは日本はイラストや漫画を多用する国だということです。難しい本を読みやすくするために漫画を用い、華やかさを出すためにイラストがあらゆるところで使われる。本屋に行けば、「こんなことも商売になるんだ!」と思うタイトルの本が出ていたりします。が、ドイツにはそれがありません。

ドイツでイラストを使用しているものと言えば、まず、児童書や絵本。大人のものになると小説などの表紙です。どれもアーティスト性が高く、日本のように漫画的なものは見当たりません。ポスターや雑誌、雑貨などにも使用されてはいますが、日本に比べ極端に少ない。その理由として、ドイツ人の保守的でトレンドを追わない性格が影響していると思われます。

例えば書籍。ドイツの本は比較的スタンダードでオーソドックスなものが長く売られています。日本で流行った「グレッグのダメダメ日記」や「ハリーポッター」もドイツでは未だベストセラー&目玉商品として児童書の真ん中にどどーんと平積みされている状態!!日本に比べ流行のサイクルが恐ろしく遅いので、一度売られたものは長く愛されるようです。そんな国民性を反映してか、何にしてもあまり奇抜なものが売っておりません。東京では、目を引くかわいい雑貨やお菓子のパッケージ、包装紙、文房具、書籍、などが目まぐるしく入れ替わり、その度私たちイラストレーターに仕事が回ってきますが、ベルリンなどの一部の大都市を除いて、ドイツではほぼ代わり映えしない商品を目にすると思っていいでしょう。

ではドイツのイラストレーターはどんな仕事をしているか?

先述した書籍やポスターなどの仕事以外では、アーティストとして作品を販売する、またワークショップなどの講師業が盛んです。ドイツ人は意外と絵を描くのが好きな人が多いので一定の需要がある模様。

ちなみに漫画はどうか?というと、こちらは実はドイツでも爆発的な人気です!!!日本のかなり様々な人気漫画がドイツ語に翻訳されて売られております。
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*図書館にも漫画があります!(長男が借りてきた)

お!?だったら私のような漫画絵でも仕事できるんじゃない?と思われるかも知れませんが。。。先述した通り、挿絵などに漫画のような絵はほとんど使われないのです。(なので日本でのように売り込みをしてもあまり成果はあげられないだろうと判断。)

ただ、漫画絵を描いてみたいという若者は意外と多く、こちらもワークショップなどで講師業として教える需要はあります。(特に若者に人気。先日お隣の娘さん(13歳)に漫画絵で似顔絵を描いてあげたら超喜ばれました。(自分でも描いた絵を見せてくれたりして盛り上がりましたよ)

つまりドイツでは漫画もアートとして認識されているのです。日本ではイラストレーターはアーティストとは異なる認識ですが、ドイツでドイツ人相手に商売するなら、日本のようなイラストの仕事はほとんどなく、「アーティスト」としての自覚を持つことが大切。そして需要にあった絵柄を考案すること、相手に教えられるほどに腕をあげることが必要なのかな〜と思います。

この傾向はおそらく欧州全体に言えると思うので、将来海外でもアーティストとして活躍したい人は若いうちから留学だったり、長期滞在できる期間を一度は作ることをお勧めします。やはり実際に肌でその文化に触れると違うと思うので。