ドイツの幼稚園に通い始めた時、一番驚いたことといえば、子供達が先生のことを「クラウディア〜」など、
下の名前で呼び捨てで呼ぶこと、そしてさらに驚いたのが、お友達のママの名前も(これも子供が)下の名前で友達のように呼ぶことでしょうか。私もいろんな子から名前で呼ばれながら、ファーストネームで呼び合うってさすが欧米、フランクだなあ、としみじみ思っていました。

が、いつもフランクなわけではないドイツ。小学校に入ると一気に変わります。

まず、先生や学童のスタッフなどに対して、子供たちは英語のミス、ミセスにあたる、Frau(フラウ)や英語のミスターにあたる「Herr」(ヘラー)をつけて苗字で呼ばなければなりません。 ちなみにこのFrauやHerrプラス苗字というのは、相手に対するリスペクト的な表現で、役所や銀行などで名前が呼ばれる時も これが用いられます。(私の場合は「フラウ タカハシ」!) というワケで、ドイツは日本に比べると、「この人に対してはこうやって呼ぶ」という区分がはっきりしている文化だと思います。
(もちろん日本でもあるといえばありますが。。。)
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しかし、一般的には日本に比べ、やはり名前で呼ばれる機会が圧倒的に多いドイツ。
まず、子供も友達の親に対しては依然として名前で呼びますし、
保護者同士でも基本的には下の名前で呼び合うのが一般的です。

 日本では「〇〇くんのお母さん」みたいな言い方をすることもありますが、
ドイツでは便宜上使うことはあっても、個人的なやり取りをする際にこう言った呼び方をすることはまずありません。

なので、ここで問題なのが、名前を覚えなければならないこと。。。(笑)。

 
私自身、もともと名前を覚えるのが本当に苦手。にもかかわらず、こちらでは名前を知らないと声をかけることもできないので、何回も恥を忍んで名前を聞いて覚えるようにしています。

しかしこちらの方は名前を覚えるのが本当に早い!

日本では子供時代、特に名前を知らなくても先生は先生と呼べばよかったし、お友達のお母さんのことも全て「おばちゃん」と呼んでいた私。
ドイツだとそれが通用しないから、ドイツ人は小さい頃から名前を覚える習慣が付いているからでしょうか。 実際、私も幼稚園で毎回、「ユウ、Kannst du mir helfen?」(手伝ってくれない?)と言われます。名前を知らないとお願いもできないので、必死で「名前なんだっけ?」と聞いてその後にこのセリフを言ってくるのです。

相手への呼び方ひとつにしても文化の違いを改めて感じる今日この頃です。